チャージ型電子マネー
先払いチャージ機能に伴う資金決済法の届出義務・供託義務のアラートポイント
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 疑うべき法令 | 資金決済法(前払式支払手段) |
| 確認タイミング | 機能企画・要件定義時 |
なにが問題になるか
ユーザーが先に金銭を払い込み、その残高をサービス内で使う仕組みは、資金決済法の前払式支払手段の典型例です。有効期限の設定によって義務の重さが大きく変わります。
| 有効期限の設定 | 法的分類 | 供託義務 | 財務局への届出 |
|---|---|---|---|
| 6ヶ月以内 | 適用除外 | なし | 不要 |
| 6ヶ月超 | 適用対象 | あり(残高1,000万円超で) | 必要 |
適用対象になった場合、毎年3月末と9月末の基準日時点で未使用残高が1,000万円を超えると、その半額以上を法務局に供託する義務が発生します(資金決済法第14条)。無料配布したポイントが積み上がり、気づかないうちに基準を超えていたというケースは、スタートアップでも現実に起こります。
注意点として、1日でも6ヶ月を超えると適用対象になります。「半年と少し」に設定したつもりが意図せず規制対象になっていた、が起こりえます。
経理面では、チャージ時点のお金は会社の収益ではなく前受金(負債)であり、使われた時点で売上認識します。決済手段の扱いなので、1,000円の商品を電子マネーで払っても売上は1,000円です。
確認すべきこと
- 有効期限を6ヶ月以内にするか6ヶ月超にするかを明示した
- 6ヶ月超の場合、財務局への届出スケジュールを法務と確認した
- 未使用残高の総量を集計できるクエリまたはサマリーテーブルを設計した(供託義務の判定用)
- 残高の変化をイベント履歴テーブルで記録する設計になっている
- チャージを前受金として扱う経理処理を経理担当と確認した
こんな仕様が出たらアラート
- プリペイドチャージ機能を実装する
- 有効期限を6ヶ月超に設定する(適用対象になる)
- キャンペーンでチャージ額におまけを付与する(おまけ分も一体で扱われうる)
あわせて確認
- 他社でも使えるようにするなら → 他社でも使えるポイント(事前登録が必要)
- 残高の返金要件が出たら → 退会時のポイント残高返金(原則禁止)
- DB設計は → 残高DB設計